ジンジニアニッキ!

とあるITベンチャーで、人事だけど開発環境もってた人のニッキ

【前編】転職活動で気づいた、採用が下手な会社と上手な会社

様々な事情があってしばらく自宅警備員をしながら転職活動をしていたのですが、ようやく落ち着いたので書いています。

タイトルちょっと煽り気味ですが、今回の転職活動では20社くらいの話を聞いたりしていました。
そこで「なるほどなぁ」って思うこともあったのでちょっとまとめてみようかなと思った次第です。

記事をを書くにあたっての前提として、自分のステータスですが

  1. 後期アラサーなので社会人経験も人生経験がそれなりにあり、第二新卒ではもうないし、「若手」とも言えずベテランに片足突っ込んでる感じ
  2. 人材紹介会社にいたりコミュニティにいたり採用人事やってたりなどしているので、IT業界の他社のことはなんとなく情報が自動的に入ってくる
  3. (転職活動の中で気づいたことだが)経験年数の割にどうやら仕事上の修羅場経験はそこそこある
  4. 今回は人事とかバックオフィスとかのいわゆる「ビジネス系職種(エンジニアではない)」で転職活動をしていた

という感じです。


採用があまり上手じゃないんだなぁっていう会社に見られた共通項

世の中全ての会社が自分とマッチするわけじゃないですから、選考に落ちるということも当然ながら摂理でありまして。
ただ、「選考を通して悪い印象を持ってしまう」というのは採用において良くないと思っています。
今はミスマッチだったとしても将来的に縁があるかもしれないし、なんなら周囲の人に「あの会社、選考受けたけど良さそうだったよ」とかなることもあるし、選考を受けたことをきっかけにサービスのユーザーになってくれるかもしれない。

つまりは、ご縁がなかったとしても会社のファンになってもらうことって大事だよねって思うんです。
面接があまりだなぁっていう会社は、「選考して採用をする」というプロセスだけでなく、「ファンを作る」という面が抜けているのかもしれないです。

そして、面接や面談では会社側が候補者側を選考するという面にフォーカスされがちですが、候補者側も会社を選考していることは忘れがちなように思います。

1.基本的なマナーがあんまり

ITの事業会社(いわゆるベンチャーと呼ばれるような企業群)を中心に選考を受けていたので、大手日本企業的な感じのビジネスマナーは期待していないし、自分もどちらかというとラフな感じで選考や面談を受けていました。
とは言え、「ん?」って思ったりする会社は面接内容の以前に印象が良くなかったなぁという感じです。

例えば

  • (リモートで面接している等の理由がないのに)面接終了後にお見送りをされない
  • こちらからの質問に対して質問で返される
  • 質問に答えている途中でショートカットされる(話が長かったら仕方ないが、毎回2-3言目くらいでカットされたり)
  • 面接の最中に業務の作業をしている。特に、複数の面接官がいる際の主で面接を仕切っていない面接官…(PCでメモ取るのは全く気にならないけど。後ろのガラスにディスプレイ写ってますよ!)

といった感じのこと。
「そんな細かいこと気にするな」と言われるとまあそうなんですけど、面接官がビジネス系職種の方の場合は、こういったマナーもビジネススキルのひとつなので余計に気になりました。
(一緒に働く人の仕事のスキルはこのくらいなのか…なるほど…って思っちゃいます)

ビジネスマナーと類似したあるあるとしては、「面接官の自己紹介がない」というのもありました。
こちらとしては、相手に合わせて話す内容や表現、質問内容調整していたりするので、面接官がどういう人なのか知りたいなと思います。
例えば、エンジニアなのであればエンジニア採用のことやコミュニティ等で会社のPRをしたことなどを話した方が伝わりやすいでしょうし、人材紹介会社出身者であれば当時所属していた会社でどんなことやっていたかの説明はサクッとで伝わるだろうし…などなどそういうことですね。

2. 求人票と中身が違う・業務内容やポジションの説明をしてくれない

自分のような経験者の場合は「主要なミッションはありつつも、幅広くやってもらう」とか、「経歴を見て、こんな感じのことを任せたいと思っている」といった変則的な形で選考に進むことも多く、求人票に書いてある内容が必ずしもポジションと一致していなかったりします。
さらに、人事やバックオフィスといったポジションは会社の成長に応じて解決すべき課題も変わってくるので、成長している企業ほど「この仕事をお願いします」といった業務内容を個別具体的に定義することが難しかったりします。
だからこそ、面接においては「期待している役割・業務内容は何ですか?」とか「今見えている組織の課題は何ですか?」とかそういったことを聞いたりしていました。

という前提なので、求人票の内容が多少ずれているとかいったことは気にしてませんが…

  • 「○○の立ち上げ」(人事とかバックオフィスとか)と書いてありながら、実は半年ほど前にその部署やポジションの立ち上げは完了している
  • 職務内容や期待について質問すると「求人票に書いてあることが全てです」以上のことを教えてくれない(求人票には「人事全般」とざっくりしか書いてないけど?)
  • 「採用に限らず幅広く業務に携わっていただきます」と書いていながら、面接官からは「このポジションは採用担当なんで、採用だけやっていてください」と言われる

みたいなことですね。
何か求人票の内容と変化していることがあればそれは教えてほしいし、入社後のイメージを持つためにもチームの状況やそこで自分に期待されることとかは説明してほしいなぁと思いました。

最後の点については「幅広く業務に携われる」という魅力的なキーワードを求人票に書くことよって応募が来るようにしているんだと思うんですよね。
でも、実際は違うと。
ならば、求人票に「幅広く業務に携われる」といったことを書かない(実態に求人票を合わせる)か、実際に幅広く携われるように環境を作る(求人票に実態を合わせる)かのどちらかをしないと、面接の時間が無駄になったり、最悪の場合には入社後に「やっぱり違った」ってなっちゃうと思うんですよね。


3.「特に課題はないです」と言われる

2の通り、組織課題について質問をすることが多かったのですが、その際に「うまくいっているので特に課題はないです」と言われることもありました。
また、「組織の課題は、人が足りないことです」以上のことが出てこないことも。

成長しているベンチャー企業にとって採用はかなり重要な組織課題ですし、採用ができる人事は少ないのでそこを期待されていることは充分に理解ができます。
ですが、例えば組織がここ半年で倍になっていて、そこからこの1年でさらに3倍規模にしようとしている会社において「採用だけ」していれば良いということは考えにくい。
例えばサービスが急成長している会社でここ数年で社員数が一気に数百名規模になり、年間3桁人数ほど採用している会社において「厳選採用をしているから組織には課題がない」ということも考えにくい。

おそらくそういった回答をする会社は

  • 組織の課題を考える人よりは、とにかく採用をやっていてほしい(頭使わなくていい)
  • 実際に現場では様々な課題が起きているが、人事(あるいは面接官)が気づいていない
  • 秘密主義で、入社後も一部の幹部社員以外には情報が共有されない
  • 課題といったマイナスな面を選考や面談の場で伝えることによって会社にネガティヴな印象を持たれてしまうのではないかと怯えている

といったことがあるんだろうなぁって思ってしまいます。

人事としても社会人としてもそれなりに経験があり、会社組織というものが完璧ではないことを知っている私にとって「課題がありません」と言われることはかえって「面白くなさそうだなぁ」という印象を持ちました。
課題がなくて作業しかやらなくて良いのであれば自分みたいな経験者じゃなく、これから経験を積みたい若手や第二新卒を採用すれば良いのになと。

もしくは、「採用に力を入れている」と言いつつ実際はとにかく頭数だけを追いかけていて、従順に動いてくれる兵隊的な人が欲しいのかもしれないです。
どれだけ採用広報に力を入れていたとしても、福利厚生が充実していたとしても、お給料をちょっとだけ多く積まれたとしても*1、面接でそういう印象を持ってしまったら、事前に持っていた良さそうな印象は吹き飛んでしまいます。

4. 話を聞かれない・無駄話を一方的に聞かされるだけで面接が終わる

これも各社あるあるだったのですが…。
「カジュアルな場なので」ということで会社の説明だけで終わったり、全く関係ない無駄話を聞かされるだけで終わったりすることがままありました。

会社の説明や無駄話が意味がないとは思いません。
が、やはり私自身のことを相手に知ってもらえないと入社後に「やっぱり違った」となるのではないかと思って不安になります。
入社した後に「この人はこういう人だね」というのをある程度知っていてもらえないと難しいなぁと。

ちょっと話は飛びますが…
最近はWantedlyの普及等の影響で「カジュアル面談」という形で正式に応募をする前に接点を持つことも増えて来ています。
この「カジュアル面談」ってすごく難しいと思っていて、対応する採用人事のスキルと力量が問われる場面のように思います。

ところで今回の転職活動で起きた一番の面白話としては、

  • 先に面接を2回受けており、その会社に対して良い印象を持っていた
  • 3回目の面接では「社風とのマッチを見ます」と言われたが、自分の経歴や今後のキャリア等に関しては一切質問をされず、相手方の無駄話をひたすら聞くだけで終わった
  • その次に「さらに社風マッチを見るので、社員と交流してください」というような選考があった
  • 選考に落ちたのだが、そのお見送り理由が「明るく人を引っ張ってくれるタイプを期待していたが、違った(要約すると、思ったより暗い)」

心の声「えっと…最後の選考までに3回も面接あったけど、明るい光を振りまくタイプではないってこと、気づかなかったかな…。これまでいろんな人の時間を使って選考したけど、このお見送り理由だとその時間、ものすごい無駄だったと思うんだけど…。」

私、入社しなくてよかったね、という感じでした。

あまりに面白すぎたので家族にLINEしたところ、親から「うちの娘は心が優しい子なんや!ちょっと不器用なのと、仕事ではプロフェッショナルに徹しているだけなんや!!プロフェッショナルを求めていない会社なんて滅びてしまえ!!!」という、過激かつ愛に満ち溢れる励ましの言葉をもらうというオチもつきまして、こうやってblogのネタとして昇華されることになりました。

なお、本項目の変形パターンとしては、「直近半年間くらいに経験したことに関してしか質問されず、その結果スキル不足という理由でお見送りになる」というケースもあったことを追記しておきます。


5.レスが遅い

もうこれは言うまでもないですね。
何かしらの理由があって選考に時間がかかることもあります。
例えば、私のスキルや諸々に合わせて新しくポジションを作ってくれているとか、1名採用のポジションで同時並行で選考を進めているとか…。
とはいえそういうのはイレギュラーであり、応募の初期には起こらないことかなと。
また、どれだけ応募が多くて忙しかったとしても、1週間くらいあれば対応できるよね…。

今回の転職活動では、応募から1.5ヶ月後にようやく連絡が来たというケースがありました。
しかも、「連絡遅くなってごめんなさい」トーンではなく、しれっとした感じで。

世間一般的には「ブランディングができていて、採用が上手だ」と言われていて、そこそこの人数で採用チーム体制を組んでる会社さんだったので、「そういう会社でもこういうことあるんだなぁ」ちょっとびっくりしましたが。
まあ、ご縁がなかったということですね。



書いていたら、「採用が下手な会社」の話だけで長くなってしまったので、上手だなと思った会社の話はまた今度。

(2017/5/25 追記)
後編をアップしたので、タイトルに「前編」ってつけました。

*1:ものすごく多かったらそれはそれで割り切ってしまうかも…という現金さはありますが