ジンジニアニッキ!

人事→Opsな人のニッキ。真面目なことも、そうじゃないこともごっちゃで書いてます。

「ジンジニア」の成り立ち等に関するポエム

勉強会とかでちらっとLTしたこととかあった気がするけど、あまりまとめたことなかったので書いてみようという魂胆のポエムです。


このブログの最初のエントリーがこれ。
自分のことを「ジンジニア」って名乗りだしたのもだいたい同じくらいな時期だと思う。
「ジンジニアとは、人事としてもエンジニアとしても中途半端な立ち位置のことである」というお話。 - ジンジニアニッキ!


このエントリーに書いてある通りで、当時は採用担当しながら会社サイトのデプロイ権限を持ち、gitをコマンドで操作してました。
当初は「非エンジニアの人が同じような状況になった時に参考になれば…」と真剣に思ってblogを始めたんだけど、今から考えると同じような状況になるってこと、なかなかないよね…。


名前の由来というかそういう感じのこと

そもそも、「ジンジニア」という言葉はあまりポジティヴな状況から生まれたものではなかったです。


エージェント業からモバイルファクトリーへ社内人事(採用担当)として転職した私ですが、入社して2ヶ月くらいで前任の広報担当者が退職。
社内人事未経験ながら、入社して短期間のタイミング(まだ試用期間中やん!)で広報も兼任することになりました。
色々あって、サイト運用を担当していたデザイナーさんも同じ時期に退職。
広報業務引き継ぎのタイミングで業務フローがぐちゃぐちゃなことに気付き、現場に色々と負担がかかってしまっている状況を少しでも軽減できればと思い、当時のCMSMovable Type)の権限をもらったのが始まりでした。


その後、当時のサイトをリニューアルして静的なhtmlでサイトが構成されることになったのですが、「え、運用する人いないやん。どうするん?」という状況になり。
色々端折りますが、当時の自分としては一番この方法が現場にも負担をかけず、サイト運用もスムーズにできるだろうということで、開発環境とデプロイ権限をもらうように交渉したのでした。
(ここまでが入社して半年経ったか経たないかくらいかな)


ですが、リニューアル後のサイトは前サイトから画像のリンク切れがあって404アラートがなりまくったり、自分のスキル不足のせいでその後入社してくださったデザイナーさんと一緒にgitでバージョン管理をしたりブランチ切ったりという運用がうまくできなかったり、入社して初めての新卒採用で四苦八苦したり等で「あれ、私、仕事なんだっけ…?こんなことするために転職したんだっけ?」みたいなことを思うようになります。


そのことをちらりと(オブラートに包んで)SNSで呟いたところ「ジンジニア(人事+エンジニア)やん」っていう反応があり、「あー、それいいかも」と思って、その後から使っています。
「自分の仕事なんだっけ…」みたいなことで悩んでいたのも、「そっか、私はジンジニアをしているのかー」と思ってスッキリするなどしました。
こうやってモチベーションも一気に回復し、開き直って「だったらついでにセルフブランディングとして使ってやろう!業務にも役立ててやろう!」くらいの商魂たくましい感じの気持ちになったのでした。
(単純な性格であることがよくわかる…)


エンジニアがキャリアのベースな方が(兼任/専任などなどの関わり方は別として)人事や採用の側に寄っていくというケースは比較的あるのかなと思います。
例えば、マネージャーをしている人が自分のチームの採用に関わるとかそういうことも含めて。
ですが、人事がキャリアのベースな人がエンジニアリングに寄っていくという逆のパターンってあんまりないので、少数優位性があるのかな…とかとか。


セルフブランディングを始めたりとかのこと

多分、一番最初にでしゃばり始めたのがこれ。
2014年の6月だから、ちょうど3年前か。
Keynoteじゃなくてpreziでスライド作ってる…。
普通の by Mamiko Tsuda on Prezi


リンクではタイトルが見切れてるけど「とあるベンチャー人事の普通なおしごと」で、結論がこれ。
煽ってるよね…。
f:id:mameco0417:20170603011436p:plain


いろんな人に名前を知っていただけるようになったきっかけになったと思われるのがこれ。
2014年のPyCon JPでLTした時のですね。

www.slideshare.net


大きなカンファレンスで人前に出るのなんて初めてなので緊張して、この時は足も声も震えながらLTした記憶が。
技術の話じゃないので、「つまんねぇ、帰れ!」って言われたらどうしようとか思ってたな。
その後の懇親会とかそういうところで、参加者の人に声かけてもらえたりするようになったのがとても嬉しかったです。


カンファレンスでLTしても死なないんだなって思って、その後は人前で喋ることに対する恐怖感がだいぶなくなりました。
(完全になくなった訳ではない。やっぱり人前は苦手。)


ジンジニア(人事+エンジニア)になってよかったこと

セルフブランディングやらエンジニアの人に話しかけられやすくなったとか承認欲求とか、そういうこと以上に実務面でのメリットの方が大きいです。


会社サイトの運用に関して、業務フローやら手順やら色々やっていて感じたことだけど、「チーム作業をいい感じにする」という領域に関してはエンジニアリングの手法がたくさんあり、その他の職種よりもかなり進んでいると思います。
ツールやソフトウェアの活用を含め、自動化することによってミスを防ぐとか、情報共有の方法とか、チームビルディングやマネジメントの手法とか、コミュニケーションの取り方とか、そういうこと。
やり方は職種や職務の属性に合わせる必要があるけど、いろんな職種や領域において参考になると思ってますし、本来の人事やバックオフィスの業務に役に立つことが多かったです。


話飛びますが、gitって本当に優れたソフトウェアだなぁって思います。
あれは、すごい。(小並感)


採用やら人事やらバックオフィスの業務はとにかくルーティンワークが多い。
求められるアウトプットも、「常に問題やミスがなくできているという状態で普通」という水準だったりするので、確認やら細かい作業が多い。
以前はこれらのルーティンワークをミスなく行うことがひたすら求められていたりしたようだけど、最近は「攻めのバックオフィス!」みたいなことも多くて、これまでの作業とはまた違ったことを期待されていたりする。(それが仕事のやりがいだし、楽しいいところなんだけどね。)


そんな時に、エンジニアリング入門みたいな業務で感じたことや身につけた考え方・やり方はすごく良くて、手元の業務をできるだけ時間をかけずに最短距離で成果を出すこと、「頑張らずに頑張る」ことに力を注いでました。
もっと頭使って問題解決することに時間かけたいと思ってルーティンワークを圧縮して時間を捻出してたし、訳が分からないくらい謎に業務を兼務してたけど、残業もあまりせずに有給は全部使って楽しんでました。
完璧にできていたかと言われるとそうではないとは思うけど…。


バックオフィスの人、「プログラミングができるようになれ」とまでは言わないけど、「もうちょっとPCとかソフトウェアと仲良くなると、仕事がむっちゃ楽になるよ」ということは言いたい。
ITに強くなると、大抵の業務が降ってきたとしても「まあ、大丈夫、なんとかなるでしょ」ってなれます。多分。知らんけど。(関西人的なノリで)


これから

6月から株式会社はてな、っていうところに入社したらしいです。
職種は人事じゃなくなったので、もはや「ジンジニア」じゃないんですけど、まあ、このまま使っていこうかな。


これまでのキャリアでは人事、特にエンジニア採用という職種がコアな経験としてあるものの、なんかいっぱいいろんなことやり過ぎてゼネラリストとしての性質が強く、実はコンプレックスです。
やっぱり、スペシャリスト、すごい。尊敬する。


スペシャリストになりたい!って思っていた時期もあったけど、色々経験したりした結果、とはいえ色々できる・分かるっていうオールラウンダーな性質も悪くないなぁと思えるようになりました。
組織が大きくなってくるとスペシャリストだけではなくて、その間を繋ぐ人もやっぱりいるよね、って。
コンプレックスが完全になくなった訳ではないけど、「ゼネラリスト領域でのスペシャリスト」としてなんかいい感じにできればいいかなって思います。


このblogも、相変わらず気づいたこととか考えたこととかをまとめるためにたまに書く予定。
(blogを書くって方法は、ソフトフェアエンジニアの人たちがやっているのを真似してます。)


とにかく、人間の名前と顔を覚えるのが苦手すぎるので、良い方法があれば知りたい。


慣習として、例のあれを貼っておきます。
Amazon.co.jp


現場からのポエムは以上です。