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ジンジニアニッキ!

とあるITベンチャーで、人事だけど開発環境もってた人のニッキ

<番外編>海外留学に行ったら交通事故で死にかけた話

表題の通りなのですが、英語を勉強するためにアメリカに留学したら交通事故で死にかけた経験があるので、その時のことを書きます。
どこかのタイミングで記事にしておこうかなと思ってたけど、ずっとそのままだったので。

経緯とか

諸事情で大学を5年半通うことになったので、卒業したのが9月でした。
日本の会社に内定が出ており、その入社は(いわゆる新卒一括採用だったので)4月。
つまり、半年くらい暇ということです。
なので、「社会人になったら絶対にできないこと」ということで英語を勉強したり異文化に触れておこう、みたいな感じの目的を持ってアメリカに語学留学することになったのでした。

どんな事故だったか

私はSan Rafaelという、San Francisco の北エリア*1の語学学校に留学をしており、同じ地域の家にホームステイをしていました。
その日は学校が手配する旅行*2でLAへ車で行くことになっており、それに参加していました。

早朝に車(VAN)で出発し、夕方ごろにLAに着くという強行スケジュールながら、お手頃価格でいろんなところに行けるということで、私は語学学校の友達と一緒に参加したのでした。
確か、留学を開始してから2週間くらいだったかと思います。

LAに行く途中の高速道路で運転手が居眠り運転をし、VANが道路から外れて脇に突入、そのまま車が横転して車外に放り出されるという事故でした。
その時の記事を探したけど見つからなかったな…。

私は頭を打って流血しており、さらに足首も骨折という事故でした。

色々ショックだったこと(医療関連編)

①人種とか保険とかで判断される

頭打ってるということで私はヘリコプターで病院に緊急搬送されました。
この時、ベネズエラ人の友人もVANに同乗していたのですが、彼女の方が私よりも怪我がひどく、緊急を要する状態だったんですね。
ところが、これは後から聞いた話なのですが、彼女はヘリコプターではなく、救急車で搬送されたとのこと。

なぜなら、ベネズエラ人で、お金持ってないから。
保険も私のよりもカバー範囲が限定的だったから。

その場にいた別の友人の話によると、私の国籍を(友人及び私から)確認した際には、保険の有無や保険証の提示を求められることはなかったが、ベネズエラ人の彼女には、搬送前に保険証の確認をしていたとのこと。
いやはや…。

②医療費、高すぎ

その後の通院も含め、トータルで15万ドル強かかりました。
当時のレートで1200万円くらいでしょうか。

すんごいうろ覚えなのですが、高かったなーと当時思った内訳は下記

  • ICU :1万ドル/日
  • 緊急搬送(ヘリコプター):2万ドル
  • MRI:4000ドルくらい/回


1回の通院ごとに数百ドル〜数千ドル(数万円〜数十万円)かかるイメージ。
留学先の地域は車がないと話にならない地域でもあったので、往復の交通費(タクシー代)もバカにならなかったな…。

幸いなことに手術は必要がない怪我ではあったのですが、それでこのお値段。
この時私が加入していた留学保険は、事故や怪我の医療費カバーが限度額ナシだったので全額保険でカバーできました。
保険がなかったら破産するしかなかった…。


また、限度額ナシの保険だったおかげで必要な治療や検査を全て受けることができました。
さらには、医療通訳のサービスがついていたので、お医者さんからの説明を正しく理解することができました。
ほんと、AIUさん、ありがとうございました。


その後、日本に帰国してから手術の必要が見つかり、1週間ほど入院して手術を受けたのですが、20万円ほどで済みました。
その医療費も、高額医療費払い戻しの制度を利用して一部戻ってきました。
日本、本当に素敵な国だなぁと思ったのでした。


③病院、すぐに追い出される

手術の必要がなかったとはいえ、ICUに4日間いたくらいの大怪我ではありました。
…が、トータルの入院は6日間で退院しました。


むっちゃ頭痛いし、フラフラだし、骨折してるから歩けない状態だったけど。
日本だったら、もっと長いこと入院してたんじゃないかな。多分。6日間だけってことはないよね。


④薬、ムッチャ強い

頭を怪我していたので頭痛がひどく、そのため退院時には痛み止めを処方されました。
まあ、これ飲んで寝ておけ!っていうことですね。


で、この痛み止めがよく効くこと。
なんか怖かったので、日本にいる医者の友人になんとなく「ねー、こんな名前の薬を処方されたんだけど、大丈夫かな?」と聞いてみたら、「え!その薬、日本だったら癌患者の痛み止めに処方されるくらい強いやつだよ!!」と言われたのでした。
いやはや、びっくり!!


それを聞いてから、なんか怖くなったので飲まないようにしました。
治療用の薬じゃなくて痛み止めだったし…。


色々ショックだったこと(事故後の対応編)

これはですね、「The 訴訟社会」のヒトコトにつきます!


まず、あいつら、絶対に謝らない。
弁護士という肩書きの人が出てこない限り、交渉にも応じない。


日本だったら、(ここまで大きな事故はそうはいかないと思いますが)「弁護士やが入ると大変だし、当事者同士でよしなに…」とか、保険会社が間に入ってくれるとか、そういうのあると思うんです。
アメリカでは、ゼェェェェェーーーーッタイにそんなことありません。


んでもって、私が日本人だということでなめてかかってくる。
つまり、
「日本人は主張しない」の原則 + 若い女性 + 留学生なのでひとり +(語学留学なので)英語力が高くない = 弁護士は出てこない
ということでバカにした対応をしてくるんですね。


留学前からアメリカのTVドラマが好きでよくみてたし、訴訟社会だというのはなんとなく知ってはいたけれど、自分が当事者になってみると「こんなにもか!」って思いました。


相手にとっては残念なことだったのですが、「日本人は主張しない」の原則から外れる日本人だったので、自力で警察署に行って事故資料をもらったり、弁護士を探してきて時間をかけて交渉をすることになります。
そして、相手がバカにしてきた要素である「若い日本人女性」であることを逆に利用したりしました。*3
おかげさまで、半年間という短い留学期間の割には英語が上達しましたし、日本に帰国してからも1年以上交渉が続いたので、英語力をできるだけ落とさないでいるためのモチベーションにもなりました。

色々ショックだったこと(番外編)

①わ、私の英語、全く通じていない…!?

事故発生後に救急隊がやってきて病院に搬送されるのですが、その際に意識確認やID確認のために名前、国籍、職業、アメリカに来た理由を聞かれるんですね。
これは、日本の救急隊でも同様かと思います。

で、何度もなんども聞かれるんです。

「私は2週間もアメリカに留学しているのに、名前や国籍すら伝えることのできないくらいの英語力しか身についていないのか…この期間の留学費用は無駄になってるのか…。」
と真剣にがっかりしていました。
大怪我してるのにね。

後から「あの時のあれは、意識確認だったんだな」って思えるのですが、事故真っ只中の時はそんな感じ。

②初めてのヘリコプターなのに外の風景が見れない!

ヘリコプターで病院に緊急搬送されるわけですが、実はこの時が人生初のヘリコプターだったんですね。
で、ヘリだと聞いてちょっとテンション上がった私。

救急隊の人に「ねーねー、外の風景が見たいから起き上がりたいんだけど」って言ってました。

大怪我して、起き上がるどころじゃないのにね。
アドレナリンの力、すごい。

海外で事故を経験して思ったこと

日本ってなんて良い国なんだろうなと思いました。
医療費は無料ではないけれども、保険料は比較的お手頃で、保険適用内であれば破産することのない程度の医療費で済むくらいには社会保険が充実して、病院に気軽に行ける。
留学する前は当たり前に思っていたことですが、安心に暮らすことができるための基盤となっている素晴らしい制度だなと思いました。


もちろん社会保険制度が綻んでいることは知ってるし、色々問題があることも重々承知ですが、この制度が存在しているということは本当にすごいことなんだと、今でも思います。
だからこそ、救急車をタクシー代わりに使おうとするような、制度を破壊する行為を取る輩には腹が立ちます。


高齢化によって今のままの制度を維持することは難しいですが、少なくともアメリカのように、社会保険が実質存在しないような状態にならないようにいてほしいなと思います。*4

海外留学や旅行を考えている人へ

保険はケチらずに良いやつに入ってください!!!!



現場からは以上です。

*1:ちなみにですが、いわゆる「青いアメリカ」のエリアで、豊かでリベラルな人たちが集まる地域です。

*2:School Trip/ 語学学校では半日程度のツアーや読書クラブやら、様々なアクティビティがあり、そのうちの一つでした。

*3:アメリカは陪審制なので心証もすごく大事。ということで日本人の誠実なイメージ・印象は有効でした。

*4:が、現実問題としては難しいので、日本にずっといるのであれば覚悟するしかないですね…。